2020年05月04日

X68000修理(5)

  X68000修理の続き


10)電源ユニット
 本体がちゃんと動作したので、後回しにしていた電源ユニットを修理します(本体が直らなかったらそのまま放置予定だったので)。

 電源ユニットの修理に関しては、ネットに情報がかなりあります。
 うちのX68000は、幸いかなり長い間、電源を入れていなかったので、被害は電解コンデンサの液漏れだけで済みました。

 一次側の電解コンデンサを除いて、すべての電解コンデンサを交換しました。ついでに基板の掃除も。
 通電すると問題なくファンが回り、電源が供給されました。

 X68000に組み込んで見ると、ちゃんと動作しますが...正面の電源ボタンを押して、電源を切にしても、電源が落ちない...

 電源ユニットを外して、単体で検査(ACEの場合、黄色の線(PC)をGNDに接続すると、電源が切れる)してもファンが止まりません。

 結局、抵抗1つと、主電源ON/OFFに関わっていそうな、Q33(2SC1815)と、PC31(フォトカプラTLP785)を交換して、やっと正常に戻りました。


 ここにたどり着くまで二ヵ月程度...長かった。


11)カレンダー
 そういえば、バックアップを電池に変更した結果を確認してなかった、と思って日付を確認すると...あれ?以前に入れた日時のまま、変わっていない?

 よく見てみると、時計が進まない状態になっていました...

 日時は前に入力したものになっているので、電源が供給されていないんじゃなくて、時計LSIの水晶発振子が壊れた?

 回路としては、よくある水晶発振子に、コンデンサ2個(内1つはトリマコンデンサ)が付いているだけの回路です。
 テスタで断線がないかを調べても問題なしでした。

 壊れそうなのは、機械的が部分がある、トリマコンデンサ(可変コンデンサ)だよなぁ。

 そう思って、トリマコンデンサを外して、代わりに33pFのコンデンサを付けると、普通に時計が動き出しました。


 トリマコンデンサって故障するのか?と、念のために容量を測ると、ちゃんと動作しているし、回すとちゃんと容量も変化する。

 代わりに付けた33pFを外して、トリマコンデンサを戻すと...普通に時計が動いている。


 ??勝手に直った、のかな??


 この後、時計は問題なく動作しているようです。


 ただ、トリマコンデンサを動かしちゃったため、時計が正確かどうか不明です。

 発振周波数を測定できればいいんですが、出来なさそうなので、原始的な方法で調整しています。


200504_01_トリマコンデンサ.jpg

 写真の赤丸が、時計調整用のトリマコンデンサです。

 1日に1回程度、信頼できる時計と比較して、
 ・どれくらい時刻がずれたか
 ・トリマコンデンサはどちらにどれくらい回したか

 を書き留めていき、ずれが少なくなるようにしていきます。地道な作業ですが...



 X68000の修理の話は、今回でやっと終わりです。

 ただ、書いていない問題が残っていて、

 ・マウスのボール問題
  ボールの表面の摩擦がなくなって、非常に使いづらい問題。
  以前、BEEPで売っていたようですが、これでもダメなようで。

 ・ディスプレイ問題
  15Kが映せるモニタがない、31Kでも下が切れているなど。
  XPC-4 を買えばいいんでしょうけど、高い。


  ディスプレイは、他の古いパソコンの事もあるので、何とかしたいところデス。

posted by えすび at 20:11| Comment(1) | P6実機:製作・修理・改造など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
突然すみません。
今頃になってX68の電源修理を行っており、ネットを徘徊して情報収集するなかで、「P6つくろうブログ」にたどり着きました。

私のは初代機で、ネットにも手順、方法がなく、えすびさんに近い症状でしたので、何か教示いただければと思いコメントさせていただきました。

10年ほど前には通電できていたのですが、それ以来ほったらかししていました。最近の68ブーム再来?を知って、昔をしのび、通電させてしまいました。背面スイッチで、POWER-LEDは赤点灯するも、ファンも回らず前面スイッチのONも効かず、CRTも映りませんでした。

早速、分解し基板を調べたのですが、基板の焼けや、コンデンサの液漏れは無いようでした。が、内蔵バッテリが液漏れしたと思われ、オシレーターにも緑青が飛び散っており、多くの方が実施している通り、全基板のコンデンサを交換し、互換のあるSRAM用充電電池、オシレータを新品に交換しました。

電源単体からは、赤、白5V、青12V、灰−12V出力され電源は正常に思われました。(通電させてしまったことと同じぐらい後悔しています。故障を発見したときに、電源からの各電圧を測っておくべきでした・・・。)

しかし、状況は変わらず、背面スイッチONでPOWER-LED赤、前面スイッチONでもLEDが緑になりません。

そんな中で、電源から出力され、底(コントロール)基板へ向かうパワーコントロール(黄色)線の電圧が1Vに満たないので、怪しいと思い調べるなかで、正常電源では1.3V程度出力されているとの情報を得ました。黄色線のカプラを外し、赤黒線のカプラのみ底基板へ接続し背面電源をONすると、ファンも回り、POWER-LEDも緑になりました。ただし、前面スイッチでOFFができません。

本現象でネットを調べると、電源基板のツェナーダイオードが故障していて、それを交換するとほとんどの方が復旧しているようなのですが、すべてACE以降の方たちで、そもそも私が初代機の回路図を持っておらず、基板を見ながら四苦八苦しております。

初代機の電源もフォトカプラからトランジスタ、ツェナーダイオード、抵抗経由でPOWER CONTROL(黄)線が出力されているので、ここを怪しんで、相当部品を取り寄せています。

えすびさんは、抵抗1つと、Q33(2SC1815)と、PC31(フォトカプラTLP785)を交換して正常になったとのことですが、このとき、

故障時、黄色線の電圧は何Vでしたでしょうか?また正常になった黄色線は何Vでしょうか?

故障時に外した抵抗は、正しい抵抗値ではなかった(短絡・低下/解放・増大)ということでしょうか?

4年以上も前のことで大変恐縮しております。他に何かアドバイスいただければ幸いです。
Posted by よこかわ at 2024年09月30日 15:14
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